以前にご紹介しました、サイドビューメカデジのAMIDAのDIGITRENDを3Dデータ化してみましたので、CGをアップします。製品ではないので本来ブログの方にアップすべきネタですが、UTDESIGN’S WORKとしてこちらの方にアップします。
まずはモデリングの手順からご紹介。下の画像、黄色い部分はDIGITREND現物を3Dスキャンしたデータで、それに合わせてモデリングしていきます。基本、現物をノギスで測って形状を作るのですが、こういった三次曲面の形状の時には3Dスキャンデータは非常に参考になります。
外観だけでなく、内部構造などもある程度作りました。黄色い部分はこの時計のサイドビューの要となるプリズムです。CGを作成するにあたり、オリジナルと同じ構造のままレンダリングかけてみましたが、プリズム効果で側面から光学的に見える文字板はやはり現物の様な見えにはレンダリングされなかったので、結局下の画像のUTDESIGNのウォーターマークのUの字のあたりに縦壁を作り、そこに窓内に見える文字板の画像をマッピングしました。
ここまで作り込んだので、3Dプリント出力を追ってかけようかと思います。オリジナルの金とシルバーのデジトレンドはメッキなので、表面が劣化してくるので、以前にこちらでチタンの3Dプリントで作ったペンダントヘッドの様に、チタンの3Dプリントの外装を作ると良さそうです。
という訳で作成したCGです。モデリング的には下の画像手前の三角形の角部の三次曲面をサブディビジョンでオリジナルに近づけるのに一番時間がかかったかと思います。シンクローナの時と同様、こういう最後に手作業で仕上げられたと思われる角の丸い造形の再現に苦労します。
外観寸法はオリジナルに忠実に造形にしていますが、ケース上部のRの絞り込み具合のみ「気持ち」スマートな面の流れにしています。
表面処理は以前にAppleがiPhone 7で採用した磁性流体研磨の黒鏡面ピッカピカなジェットブラック仕上げ風にしました。
ので、レンダリング環境で選んでる風景が色々写り込んでます。いろいろ映り込ませないと鏡面感は出ないのではありますが。
奥に見える文字板部分は現物を撮影した画像なので、粗いです。このあたりもビシッとイラレでデータ化して貼ると良いんですが、もう面倒で。。^ ^
最後にオリジナルと比較。オリジナルはリューズが安っぽいメッキのシルバーなので、これも黒の鏡面に変更しています。また前述した様にオリジナルのケース上部のR形状のもっさりした感じを今回は少しスレンダーな形にしています。データ作成している時はほんの少しだけなつもりでしたが、改めて画像で比較するとかなり違いますね。
以上、DIGITRENDの3Dデータ化のご紹介でした。3Dプリント出力等、また進捗あったらここに追記します。(2022.3.20.)
2022.3.22.追記・・・3Dデータさえ出来てしまえばいろいろとアレンジができますので、「金田の時計」を作ってみました。
いわゆるAKIRAの金田のバイク風なのですが、赤いDIGITRENDでこんなステッカーチューンしたいです。
イラレやフォトショでステッカーデータを作り、マッピングしたのですが、貼り位置がかなり悩みました。現状でもどうもイマイチですが、きりがないのでもうよしとしました。
次は何を作りましょうかね?・・・以上、金田の時計の画像の追加でした。(とりあえずナイロン素材での3Dプリント依頼は出しましたので、納品され次第追記します。)
2022.3.29.追記・・・3Dプリント品が納品されましたので、追記します。DMMで一番安いナイロンナチュラル材での出力(1,512円)です。かなり良い感じに仕上がってきました。
内面の仕上がりも良さそうです。
オリジナルと。マットな質感なので、面の仕上がり具合はイマイチ分かりにくいのですが、まぁ大丈夫そうです。
早速ムーブなどを組み込んでみました。
まずはプリズム。寸法的には全周0.1mm程の隙間を設けたのですが、かなりキツキツです。前にシンクローナも作っているので(こちら)、ナイロン材はそんなに収縮しないと思っていたのですが。。
プリズムを入れた状態の裏面。これにムーブを入れます。ムーブもオリジナルに倣いケースに圧入のみです。
入れました。が、どうもイマイチしっくり奥まで収まりません。一度DMMにデータを出した時に薄肉部があるとデータ戻されて、肉厚を足した分が悪さをしているのか、原因は不明ですが、いろいろと寸法の見直しが必要そうです。
とりあえずベルトも付けてみました。WHITE DIGITREND、かっこいいです。
セラミックApple Watchの様に、白ツルツルのセラミックで作りたいです。
オリジナルと並べて。次のステップはチタンによる3Dプリント出力なのですが、寸法の見直しが必要なので、データ出しは少し先になりそうです。と言いますか、チタンでの出力は見積もりで11,000円もしたので、ちょっとひるんでます。研磨は結構大変なので、寸法修正してチタンで出す前にもう一度ナイロンで出して確認しておいた方が良さそうですし。。。とりあえずこれにサフ吹いて白鏡面塗装でもしてみますかね?私的にはそれでかなり満足しそうです。(と言いますか、そういう白ツルツルのCG作るだけでも良い気がしてきましたw)
以上、3Dプリント品が納品された事の追記でした。
2022.12.26.追記・・・3Dプリント出力の方はその後進んで無いのですが、金田のバイク風レンダリングをちょこっと手直ししましたので追記します。
床にAKIRAの表紙のテクスチャーを貼り、光源環境の変更、AKIRAとSHOEIのステッカー追加、サイドビューの窓のガラスの反射率の修正などちょこちょこ変更しました。で、今回は被写界深度も加味してレンダリングかけましたので、奥のベルトあたりが微妙にボケ、よりリアルっぽくなりました。(この位フォトショでも良いかとは思いますが。。)
時計部拡大。
しかし、KeyShotのレンダリング、私の非力なMacBookではものすごーく時間がかかります。解像度等にもよるでしょうが、これ1枚(オリジナルはほぼ4K)出すのに1時間8分21秒もかかりました。(私の数少ないクロノグラフ 機能を使用するシチュエーション^ ^)
ついでに正面からも出しておきました。(サムネイル画像もこれに置き換えました。)
・・・以上、金田の時計の画像の追記でした。(最初にアップした画像と差し替え、それに応じてテキストも修正しました。)