1960年代のLE GANTの電磁テンプ時計です。12と6以外のインデックスバーが小刻みにビリビリしていて、これまで多々ご紹介してきた電磁テンプ時計並みにこの時計もエレキな自己主張をがんばっています。
何度か同じ様な事書いてる気もするのですが、電池を使う腕時計なのにクオーツでない、クオーツ時計が発明される以前の、ゼンマイのほぐれる力の代わりに電池の電力による電磁石で機械を動かす=精度はあくまで機械式時計な、腕時計の歴史の中でも極めて短命に終わった、電磁テンプ式ムーブを搭載した腕時計達の、他の機械式時計には埋もれまいと頑張ってエレキ感を自己主張してきたモデル達の「儚いテクノ感」に惹かれます。(精度は機械式なれど、電池による動力の安定供給はゼンマイのほぐれ具合による精度のばらつきが無く、1年はノンストップで動いていたことは機械式にはない大きなメリットではあったかと思います。)
秒針の後端もお約束で稲妻型をしています。LE GANTのブランドロゴの表記はかなり適当な感じの印刷です。
ケースは特に自己主張の無い、極めてシンプルなデザインです。
ムーブはWITTNAUERのELECTRO-CHRON等と同じLANDERONの4750です。
裏蓋と格子状のスリットの入ったリューズは他のLANDERONムーブを搭載したモデルと共用のものかと思われます。
背面。中央に大きい電池蓋があります。
バッテリー蓋を外した状態。バッテリーはSR43SWで、スペーサーの役目をする黒いゴムが巻かれ、上面には裏蓋とバッテリーの隙間を埋めるドーナツ状の薄い金属板が乗っていました。
腕に巻いた状態。控えめなビリビリ具合がかっこいいです。
もう1カット。遠目にはビリビリ感がほとんど分からないです。
ビリビリ推し最強のBENRUSのモデルと。LE GANTのモデルは控え目ですね。
その他のインデックスバービリビリ電磁テンプモデルとも並べてみました。上左はWITTNAUERのモデル(こちらでご紹介)、上中央は無名なモデル(こちらでご紹介)、上右はHAMILTON-RICOHのモデル(こちらでご紹介)、下左はBENRUSのモデル(こちらでご紹介)、です。どれもそれぞれに個性のあるシビれ具合です。
最後にもう一度手に取って正面から。
以上、控え目なれど、痺れ感は強めなLE GANTの電磁テンプ時計のご紹介でした。