SEIKO / TV WATCH DXA001, DXA002
-BOND WATCH-

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1982年にセイコーから発売された世界初のTV付き腕時計です。1.2インチ(16.8mm x 25.2mm )、32,000画素の反射型白黒(というより、見た感じは白青)液晶のTVモニターを搭載しています。これは東京と大阪のみの地域限定で先行発売された、DXA001というモデル(108,000円)で、翌1983年にはディティールがシンプルになった廉価版のDXA002というモデル(98,000円、下の方でご紹介)が追加販売され、どちらも全国発売となりました。上の画像だけ、下の方で紹介してます昔撮影したまる子の画像を合成しています。すみません。地デジ化された現在、この様にテレビ映像を映すことはできませんので、現状ただの大きいデジタル時計です。(下の方の追記で映像を出した状態をアップしています。)

時計単体ではテレビ視聴は出来ず、時計上面についた大きいコネクターを介してチューナーと連結する必要があります。

黒い額縁のコントラストが効いたカッコイイデザインです。時計部のSEIKOのロゴは彫刻色入れがされています。

下の画像が最初の画像の合成に使用した元画像です。アナログ放送が行われている頃に撮影したもので、結構良く見えました。反射型の液晶なので、明るければ明るいほど良く見えます。逆に言うと、薄暗い所ではほとんど見ることは出来ません。受信はVHF、UHFのテレビの他にFMも受信することが出来ます。

アナログ放送終了のお知らせが画面に出ているレア画像。後にこのテロップさえ見れなくなり、ただの大きいデジタル時計になりました。

2011年7月24日、テレビ時計とSONYのラテカセのジャッカルがアナログ放送終了と同時にただの大きいラジカセと大きい腕時計になってしまう瞬間を撮影した動画です。肝心のテレビ時計の画面がよく見えませんが。。

以下、いろいろな角度から。まず左側面。モードボタンがあります。

上方から。コネクター部はかなりのボリュームです。右側面にはクロノやアラームセットに使用するボタンが2つあります。

コネクターを外した状態。接点が6個あります。

コネクター部を外しデジタル時計として使用する場合はこんな感じです。

前面は少し傾斜していますが、中の液晶は傾斜していません。

傾斜角度はこのくらい。

背面は非常にシンプルです。

裏蓋を開けた状態。時計部のLCD表示用のバッテリー、SR920Wが1つ入ってます。

で、実際テレビを視聴するのに必要なチューナーとヘッドホンです。このヘッドホンもセイコーオリジナルです。

赤いラインの入った思いっきり80’sなデザインですね。

かなり凝ったディティールの操作部です。チューナーの指標も傾けてます。

側面の操作部。SEIKOロゴのあるフロントカバーのみアルミです。

背面。単三電池2本使用します。背面もゴム足のついた丁寧な作りです。

セイコー純正ヘッドホンなんて、これが最初で最後でしょうね。

これも80’sな感じです。当時のAIWAのデザインに近いでしょうか。

パッケージです。巨大な化粧箱に収納されています。

がばっと開けた状態と取扱い説明書など。このまま店頭展示を前提としたパッケージですね。透明部はかなり黄変してきました。

上蓋部にはヘッドホンと時計へのコネクターケーブルとステレオをモノラルに変換するジャックが収納されています。

こちらには時計本体とチューナーとその下にはチューナーのケースがあります。

で、このチューナー用のケースですが、かなりベトベトに劣化してきています。背面にはベルト通しもあり、このケースには黒バージョンもあった様です。

取説の「取扱い上のご注意」のページではキャラ化したテレビ時計がかわいいです。

で、実使用時のコードの這い廻し具合。腰に付けたチューナーからは袖の中を経由して腕時計部と連結させます。ヘッドホンも当時は無線のものなどないので、ヘドホンのコードも這い廻り、結構苦労します。

こちらは廉価版のDXA002です。黒い額縁も無くなり非常にシンプルなデザインです。

正面から。デザイン以外ではスペック的には同じです。ヘッドホンはインナーイヤータイプに変更されました。

こちらはDXA001。

ちなみにこれも007のボンドウオッチなのですが(オクトパシーで登場)、デザインはこちらの廉価版のDXA002に近いのですが、かなりディティールが異なり、セイコーが最初にプレス発表した時のモデルの様な(2020.4.18追記・・・プレスリリース時の画像を追記しました。)、コネクター部がシルバーのデザインのものが使用されています。しかも液晶はカラー液晶(もちろん合成)になってました。

初代DXA001と廉価版DXA002。こう並べると奥のDXA002の液晶の方が若干青味が濃いです。ベルトも若干違いますね。

あと、コネクター部のLVD表記が手前のものは白文字ですが、奥のものは白地に黒文字と異なります。どちらがどちらのものか、既に判らなくなってしまいましたが、、、微妙に異なります。(2019.11.19. 追記・・・コネクターはそれぞれ逆につけてしまっていたことが分かりました。詳細は下の方で説明しています。)

これは以前にスタバで取材を受けた時のカット。ライターの女性の方の腕に巻かれています。

こちらは以前にインスタにアップした画像。80年代のその他の時計達と。

ちなみに当時の新聞記事によると、このTV時計の初期ユーザーの購入動機のトップ3は、以下の様です。

・世界初で話題性がある・・・56.2%
・情報機器として便利・・・27.1%
・職業上必要・・・12.5%(!)

この、いつでもテレビが見られる腕時計を「職業上必要」とした、1割以上の方々の職業って、いったい何だったのでしょう???・・・007はこのTV時計を使用していたので、それも立派に職業上必要とされた例の1つでしょうか?「同業者が」職業上、「買ってバラすために」必要だったのが、その1割だった様な気もしますが、そんなつまらない理由でなく、本当に仕事の実用上必要とされた、謎の仕事師の方々の腕で、今でもRFコンバーター等を介して何かしらの映像を映し出し立派に現役で活躍していることを期待します。・・・以上、掲載画像数ではおそらく世界一かと思われる、セイコーのテレビ時計のご紹介でした。

2019.11.19.追記・・・アナログ放送終了後、初めて画面に映像を出してみました。もちろん地デジは受信出来ないので、かなり80’Sな手段で鬼滅の刃などを表示してみました。コントラストの高めなアニメはそこそこ綺麗に見れます。

もう一枚

インスタにアップした動画です。実物はもうちょっと見えは良いです。

 

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ブレードランナーのレイチェル(デッカードが電話で呼び出した時のTV電話画面の映像)も出してみましたが、もともと暗い映像なので、よく見えないです。007のロジャームーアがTV時計に写していた映像をキャプチャーして出しても良さそうですね。2022.1.8.追記・・・ページ下部にその映像を追記しました。)

ということで、アマプラの映像などをどこでもワイヤレスで(レシーバーと時計はケーブルで繋がれてますが)見れる様になりました。^ ^

で、話は変わりまして、なんとなくもやもやしていた2種類あるコネクター部ですが、2つを並べてみるとちょこちょこ違うことに改めて気付き、どちらが初期型かなども分かりました。まず下は上でも軽く述べてますがLVD表示の違い。上の白文字タイプは凹文字に色入れですので、きっとこちらの方がコストがかかっているので、初期型のDXA001向けかと思われます。

同様にLVD文字が色入れのタイプのコネクター部(下の画像左)には金属のパーツがあり(おそらく装着時のクリック感を出す為のもの)、やはりこちらの方がコストがかかってます。

コードの長さも色入れLVD表示の方が42cmも短いです。下の画像、時計側のコネクター部を揃えて持つとこのくらい長さが違います。おそらく初期型は装着時に服の中を這い回すには短かすぎたので、後期型では長く変更されたのではと思われます。

時計側の接点部を比べても違いがあります。上が初期型のDXA001、下が後期型のDXA002。初期型の方には縦方向にもスリットがあり、小さくVIDEO LINE INの刻印があります。

ということで、おそらくLVD表記が色入れをされている方が初期型でDXA001用ということになります・・・ということは上でアップた画像の時計とコネクターの組み合わせは全て逆で間違いだった、ということになります。がーん。。下の組み合わせが正解です。

今見返すと昔アップした画像は全てちゃんとこの組み合わせで撮影していたので、それを確認してから今回撮影すればよかったのですが、残念です。。。とりあえず上でアップしてる画像はもう面倒なので、そのままにしておきます。すみません。

以上、テレビ時計の追加情報でした。

2020.4.18.追記・・・家を片付けていたら主に海外のプレス発表時のものと思われるものや雑誌の記事等が出てきましたので追記します。
まずはかなり貴重かと思われるプレス発表時に配られたと思われる1枚ペラ。デザインが量産品とかなり異なります。TV画面下及びチューナーにはSUWA SEIKOSHAの表示があります。

時計時宝眼小売広報の記事。発売の約半年程前の記事ですが、半年前なら既に最終デザインは出来ていたであろうに、世界初の画期的な腕時計を開発したのは同じセイコーでも亀戸でなくSUWA SEIKOSHA(諏訪精工舎)なのだということをアピールしたかった(製品画像に入れたかった)+あえて開発中の試作っぽい感じを出す為にこのデザインで発表したのですかね?

以下、海外の雑誌の記事です。なんともワクワクしない、さえないおっさんの使用状態ですw

発売後の記事。この女性はこちらから見やすいように上下逆さに腕に巻いてくれていますが、表情がイマイチ微妙〜な感じを漂わせてます^ ^

後期モデルDXA002ですが、ヘッドホンはインナーイヤータイプではなくDXA001のヘッドホンが使用されています。

これも上と同様。ビジュアル的にはこのヘッドホンの方が良いですが、海外ではこの組み合わせでの販売もあったのですかね?

カラーの記事。どれも掲載誌名等は不明です。

最後はDXA002の国内カタログのカラーコピーです。

このユースシーンが良いですね。

他にも昔のモノマガの記事等多々ありますが、また追って追記できればと思います。今回は珍しい海外の記事をメインにアップしました。以上、テレビ時計の発売当時の記事等のアップでした。

2022.1.8.追記・・・2019年の追記で『007のロジャームーアがTV時計に写していた映像をキャプチャーして出しても良さそうですね。』と記載してましたが、やっとそれを実行してみましたので追記します。
映画007オクトパシーにこのテレビ時計が登場した時に、初めてこの時計を見たジェームズボンドはテレビ時計に直結されたビデオカメラでそこにいた女性の胸元をクローズアップし、ズームの押し引きをした映像をテレビ時計に映し楽しんでいたのですが、映画に登場するテレビ時計はカラーの画面がはめ込み合成されていて、その映像はかなりのインパクトのあるものでした。下がそのシーンなのですが、一応モザイクをかけたらよりいかがわしい感じになってしまいましたw

で、映画ではカラー画面の合成でインパクトのある映像が映し出されていましたが、実際はテレビ時計は白黒なので、本来の白黒液晶モニターで同じ映像を出したらどうなるか?を試してみました。ジェームズボンド同様にビデオカメラのスルー映像を表示させることもできるのですが、同様の被写体がないのでw、映画のこのシーンの画像をキャプチャーし、画面の部分のみトリミングしてそれをテレビ時計に表示させてみた画像がこちらになります。











ばーん。なんでしょう、この残念な感じは^ ^ 静止画では何が写ってるのかさえ分かりませんw

ということで、今度は動画で表示させてみました。久しぶりにYouTubeへのアップです。このシーンはほんの数秒なので(今見ると妙に彩度上げすぎてますね。。)、後半にはついでにこのテレビ時計の登場シーンをテレビ時計に表示させてる映像も追加しておきました。

・・・静止画よりは断然判りやすいのですが、やはり白黒ではジェームズボンドは満足しないでしょうね^ ^

という事で、ずっとやりたかった事もやり終え、ついでですので、また鬼滅も表示させてみました。ハイコントラストなアニメは結構よく見えますね。

インスタにアップした動画です。(最近safariだと表示されない様です。Chrome等、他のブラウザーでご覧下さい。)

 

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フレームレートは結構出てますね。と言いますか、やはり動画のアップはYouTubeよりもインスタの方が大きく見れていいですかね。。

以上、久しぶりにテレビ時計に映像を表示させてみたことの追記でした。

2022.1.22.追記・・・ボンドウオッチとしてこちらでもご紹介しています。

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