SEIKO / PROSPEX SPEEDTIMER SBEC021, SBDL085の手直し

DESIGN WORK

セイコーからまた70年代のクロノグラフ6138系をモチーフにしたクロノグラフが発表されました。(サイトはこちら)今回はこれまでで一番よくまとまっている気がしたのですが、やはりいろいろと気になる箇所があったので、またRemix画像を作成しました。ということで、上の画像が既に作成済みのものになります。オリジナルは下の画像です。ガツンと巨大なプッシャーとリューズ、ダサいXの印刷、、、相変わらずな感じです。何故に毎度プッシャーとリューズをこう巨大にするのでしょう?サイトでは「クラシカルでエレガント」と謳っているのですが、この巨大さからはエレガントさは感じられません。

並べてみました。如何でしょう?ベースとした6130-8000系(こちらでご紹介)の良さは過剰な「男のツール」っぽい(メカっぽい)ディティールの無い、上品で端正な佇まいにあるかと思うのですが。。。

動画です。オリジナルと私の修正画が3秒ごとに切り替わります。

手を加えた箇所は(毎度同様な内容ですが)、

・まずダサいXのマーク削除(このグラフィカルなマークの使用はせいぜいwebやカタログ等のメディアでの販促使用止まりで、機械式の腕時計の文字板に入れるデザインではないと思います。どうしても入れたいのであれば刻印で裏蓋かと思います。)
・6138-8000風にCHRONOGRAPH表記を追加しSEIKOロゴ位置変更
・デカすぎ、出過ぎのプッシュボタン形状を余計なディティールのないシンプルな形状にし、直径を小さくし突出量を減らす
・デカすぎ、出過ぎのリューズ径も小さくし突出量を減らす
・長すぎの秒針の後端を6138系と同様に12時間積算計にかからない様に短く
・全体バランスから見て、ちょい小さい30分計と12時間計のフォントを大きく(特に黒文字板バージョンは貧相に見える)
・通常秒表示の目の1秒ごとの線の指標が密で強すぎて他の目とのバランスが悪いので点に変更、また小さすぎ、情報多すぎな数字表記を変更
・丸の要素はクロノの目だけに絞るべきかと思うので、日にちの窓は四角に変更

といったところで、結局は変えた箇所が全て裏目に出てる感じです。単に懐古趣味的に昔のまま復刻しろと言ってる訳ではなく、純粋にクロノのデザインとしてイマイチな箇所を無くしたいだけで、新しいディティールに変えてよりカッコよければ全くもってウェルカムです。
参考までに「デザインソース」とされた2本の画像も貼っておきます。まずは6138-8000。

そう言えばこちらでこれを三つ目にしたこと(下の画像)をアップしてました。これのケースを8020にすれば今回のモデルにかなり近くなりますねw

6138-8020。ケースはこちらで文字板を8000から、といった感じですね。

あと気になるのはサイトに記載されている「6時と9時位置の積算計サブダイヤルと3時位置の小秒針サブダイヤルの地板の仕上げ分けを施すことで、クロノグラフ積算機能の判読性を追求」とあるあたり、また時針分針は黒い線を印刷しただけの平面なのか??といったあたりでしょうか。サイトの画像では解らないので、これは現物で判断したいところです。あ、あと背面は裏スケにして欲しかったですね。

以上、ちょっとずつまともにはなってきてるセイコーの機械式クロノの手直し画像のアップでした。(2023.11.23.)

 

2023.12.9.追記・・・以下は前にブログの方に記載した同じ様な内容の記事ですが、こちらに転載しておきます。

見れば見るほどモヤッてくるので作ってみました。セイコーからSpeedTimerを名乗るクロノグラフが発売されるそうで(サイトはこちら)、そのクオーツソーラーモデルの方がかなり良い感じなのですが、どうも見てるとあちこち直したくなります。

まずはオリジナルの画像です。

で、私が修正した画像がこちらです。

やったことは、

・一番のモヤモヤの元凶の、何故か揃ってない3つの目の大きさを揃えた。(6時位置の目を大きくした。本当は全部揃えた後、全ての目の大きさをほんの少しだけ小さくしたいところですが、面倒なのでここまで。)
・12時位置のXのマークを削除し、代わりに6138-8000風にCHROGRAPH QUARTZの文字を入れた。(この時計に限らず、どうもこのXマーク入ってるだけで時計全体がチープな見えになりますね)
・時針、分針の根元が細くなっているのをストレートに修正。(後端まで太くすると重いので、後端はとりあえず現状のままとした。)
・秒針もイマイチなので、これも6138-8000のものを入れた。先端のオレンジも差し色で効くかと。
・クロノの2段デザインになっているプッシャーの2段を廃止しシンプルに。
・デカく突出したリューズの径を小さくし埋め込んだ。プッシャーといい、どうしてこうガツンとさせたがるのでしょう。(同時発売の機械式クロノもこのあたりのバランスが酷いです。)

・・・ということで、並べてみました。いかがでしょう?修正した箇所はほんのささいな部分ばかりなのですが、、、私だったらこうなったら購入するかと思われます。

下のインスタにアップした画像の2枚目はそれぞれ5秒毎に切り替わって表示されますので、違いが分かり易いです。しかしどうしてクロノ の目の大きさは揃えなかったのでしょう?あまり使わないクロノの60分積算計は小さめに、という配慮でしょうか?(そういった理由で大きさに差を付けるのなら、より視認性を求められる計測機器の表示は普通の時刻表示よりも逆に大きくすべきだと思います。)もしくは6時位置だけ物理的な制約があってとうしても小さくせざるを得なかったとかでしょうか??明確な機能的な理由も無く(あったにしてもそれが伝わってこないのが残念ですが)、揃えない方がカッコイイから、的な理由だったら残念です。

 

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以上、国産クロノ好きとしてモヤッてたので作ってみた画像のご紹介でした。(画像を作って私的にはかなりすっきりしましたw)

2023.3.27.追記・・・少し前にインスタ等にアップした内容ですが、追記しておきます。
セイコーさんから上のモデルと同ムーブを使用した新しいシリーズが出た様ですが、タキメーターのグラフィックが何故にこんなことになってしまったのでしょう?下の左はオリジナルのスピードタイマー、右は最近出たこちらのモデル、SBDL099です。

右の新しいモデルのベゼルの黒x赤のカラーリングはおそらく左の6139スピードタイマーをオマージュしたものと思われますが、オリジナルのこの赤い領域はクロノグラフをスタートさせ、秒針が1周以上回ってから読む領域(タキメーターの表記が60〜50)の機能的な塗り分けなのですが(と理解しているのですが)、右のオマージュモデルはタキメーター表記は一般的なタキメーターの様に500から始まっており、1周以上回った時の表記をしていません。なのに、このあたりを雰囲気(モータースポーツ的なレッドゾーンぽさか、ペプシベゼルっぽさか)の為だけに赤くしており、オリジナルの機能的な領域の塗り分けではない、単にグラフィック的な要素として赤くしたかったという、表層的なことをしています。・・・もしかすると新型は計測結果が250km/h以上になるこのあたりは車としてはすごいスピードだよ、という「レッドゾーン」としての表記としてここを赤くしたのかもしれませんが(ここまで雰囲気を似せておいて機能を変えることも無いだろとも思いますが)、オリジナルを知っているファンにとっては「セイコー自身がまさかのこの赤い領域の意味合いを知らずに単に雰囲気だけ真似て赤くした」残念な要素にしか見えず、、、オリジナルをリスペクトするのであれば、こうマニアに突っ込まれないで済む、オリジナルに倣った機能的な表記であって欲しかったです。
という事で、また残念だったセイコーさんの仕事の追記でした。セイコーさん、頑張ってください。

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