SEIKO / ELECTRONIC 31ELC 010

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1968年発売のセイコー初の電池で動く時計(電磁テンプ式)のファーストモデルです。(厳密に言えば後でご紹介するデート無しでエレキなマークの印刷位置が6時位置のモデルがファーストモデルになります。)正面から見るとシンプルで普通っぽいデザインですが、上下のラグを滑らかに繋げたケース側面のデザインがとてもオリジナルな形状をしています。

この側面のねじれた造形、ラグの内壁上端の角Rをオメガのスピードマスターの様に大きなRで落とし込むことにより、よりねじれ感を増しているかと思います。

12時位置のセイコーロゴの下にはELECTRONICのEをエレキなシンボルにデザインしたと思われるマークがあります。

後ろの画面の画像は当時のカタログです。「電池腕時計」のページに掲載されているのはこのモデルで、同じ31ELなのですが、日にち表示が無く、エレキなマークが6時位置にあります。電池腕時計の項目には他のものは掲載されていないので、6時位置にエレキなマークがあるこの画像のモデルがセイコー初の電池腕時計(電磁テンプ式)になるかと思われます。

こちらはその次に出たカタログです。電池腕時計のセカンドモデルとなる蹄鉄型のケースデザインのモデルが掲載されており、それぞれにデート表示が追加されたものも掲載されています。このカタログ上段に掲載されているデート付きモデルが今回ご紹介してます、31ELC 010になります。(デート付きモデルナンバーには31ELにCが付いてます。で最初のモデルに010、蹄鉄型セカンドモデルには021の番号が付きます。)

また、同じ31ELCにもさらにバリエーションがあります。下のモデルはどちらも31ELC 010で、外観上は違いは無いのですが、、、

ムーブメントが違います。左が秒針規正装置なしの3102A、右が秒針規正装置ありの3102Bです。販売途中で秒針規正装置なしの3102Aから秒針規正装置ありの3102Bにリプレイスされたんですかね?

見た目はムーブの左側のあたりがかなり違いますね。

バッテリー交換。バッテリーはSR43SWを使います。+が下向きです。

しかしオリジナルでいい形をしています。

まとめますと、

31EL 010・・・1968年発売のセイコー初の電池(電磁テンプ)腕時計エレキマーク6時位置。ムーブメントは秒針規正なしの31Aと秒針規正ありの31Bとある。当時35,000円

31ELC 010・・・デート機能を追加した、今回ここでご紹介しているモデル。エレキマーク12時位置に変更。当時38,000円。ムーブメントは秒針規正なしが3102A、秒針規正ありが3102B。

31EL 021・・・蹄鉄型デザインの電磁テンプセカンドモデル。デート無し当時40,000円
ムーブメントはこれのみ未確認です。多分31EL 010と同じの31Aと31Bかと思われます。

32ELC 021・・・同上のデート付きモデル。当時43,000円
ムーブメントは31ELC 010と同じ3102Aと3102B。

となるかと思います。非常に特徴的なデザインのセカンドモデルの31ELC 021はこちらでご紹介してますので、よろしければ併せてどうぞ。

最後に昔某ショップで見せて頂いた31ELC 010の貴重なデッドストック品の画像です。

この後セイコーの電磁テンプシリーズはEL-370、EL-330、エルニクスシリーズと続きますが、世界初のクオーツ腕時計のアストロンを1969年末に発売した後、電磁テンプ式の開発は数年で終了し、「電池腕時計」は70年代に入りクオーツ式にバトンタッチされていきます。
以上、セイコー初の電磁テンプ式時計のご紹介でした。

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