CALIFORNIA WATCH / PCH DRIVER JUMP HOUR

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California Watchから突如発売された、1970年代のサイドビューメカデジのAMIDA DIGITREND(こちらでご紹介してます。)をクオーツで再現したモデルです。(サイトはこちら。)DIGITREND好きな私にとっては突然のクオーツでの復刻モデルの登場、非常に驚いたのですが、販売元を調べてみるとCalifornia Watchはwatchismo(当サイト的なセレクトの、デザイン的に優れたビンテージ時計を多々収集、紹介してきたサイト)の運営者がwatchismo LLC(合同会社)を設立し、XERIC等のブランドの立ち上げやネットショップを展開しているショップの1つでしたので、「なるほどー、watchismo系のショップだったのかー、流石良い仕事している!」と、この時計の企画から開発までをwatchismo LLCが手がけたのかと最初思っていました。しかしCalifornia Watchに問い合わせてみたところ、なんとこの時計の開発には一切関わっておらず、他のメーカーが作ったものに刻印等を追加して、California Watchの時計として販売している(いわゆるOEM生産)という事が分かりました。
で、「じゃあ、こんなマニアックな時計の再現、どこがやったんだ??」と更に検索してみたところ、なんとこの時計の製造は以前にこちらでご紹介しましたFUTURE FUNKのパクリ時計で使用されていたドラムローラー回転メカデジのムーブを開発した中国のメーカー、Ching Chi Industrial Co.Ltdということが分かり、このDIGITRENDの再現時計のオリジナルとなるモデル、EP4059がこちらに掲載されていることを見つけました。・・・プリズムで90度曲げてサイドビューにするこの構造とデザインまでもここまで忠実に再現するとは!驚きました。

EP4059のページには簡単な時刻の見方の説明だけでオリジナルとなるAMIDAのDIGITRENDについての記述は一切無く、「知ってる方はご存知かもしれませんが、過去の名品を勝手に丁寧に超低価格にて再生させて頂きました。宜しければどうぞお納めください。」的な無言さ具合です。さらにChing Chi Industrial Co.LtdのオリジナルモデルをAliExpressで検索すると、なんとCalifornia Watchの半額以下の16,147円で売っています。1万円台でこんなオリジナルムーブ+ハイクオリティーの外装の時計を作れるとは・・・改めて最近の中華パワーに驚かされます。(と同時にオリジナルの倍以上の価格設定はCalifornia Watch高杉じゃね?とも思いましたが ^ ^)

もちろん、AMIDAブランドを正式に復刻させてのオフィシャルな復刻が一番ではありますが、それが出るまでのデジトレンドファンへの「つなぎ」のモデルとしての責務はこのモデルは十分果たしているかと思われますw(逆にこの時計をまた日本のどこかの企業がOEM委託し、某フューチャーファンクの様な自分らのオリジナルデザイン的な謳い方をした販売をしたらきっとまた思いっきりDISるかと思われます。)

ということで、前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するモデルはChing Chi Industrial Co.LtdのオリジナルモデルEP4059の裏蓋の刻印を変更し、ベルトをオリジナルのものに変更したCalifornia Watchモデルのご紹介、となります。

オリジナルのDIGITREND同様、この怪しいデザイン、カッコイイです。外装はステンで、IP(イオンプレーティング)処理による黒い外装が半艶でしっとりとしていてとてもいい感じに仕上げられています。

オリジナルと比較して厚みは増していますが、ほぼオリジナルを忠実に再現したデザインになっています。

全体像。ベルトはシリコン製で、そこそこ厚みがありしっかりしています。バックル部にはCAの刻印があります。

サイドビューの時刻表示。表示が奥まっている+ガラス前面が円筒形をしているので、オリジナル同様、非常に見にくいですw

しかし、ボタンを押すとLED照明が点灯するというギミックが追加されています。素晴らしい!

背面には巨大なCalifornia Watchのレーザー刻印。裏蓋はマイナスビスで固定されています。

裏蓋を開けた状態。バッテリーはCR2016でした。ムーブメントも取り出し、円盤や照明の具合も見てみたかったのですが、かなりきつめに圧入されているのと、プッシュボタンとムーブの板バネ状の接点のあたりの再現が不安だったので、入手初日に壊したくないので、バラすのはここまでにしておきました。

腕に巻いた状態。かなり重く、厚いので重心が上の方になるからか、腕への座りはイマイチです。気がつくと時計が腕の向こう側に行ってます。

パッケージです。手前の正方形のカードには時刻修正ボタンを押す為のiPhoneのSIMカード取り出し用の工具の様なものがついてました。(裏には取説のページに飛ぶQRコードが印刷されてました。)

オリジナルのDIGITREND(右)との比較です。ぱっと見左右幅がかなりオリジナルよりも広いです。実測オリジナルは左右幅39.9mm、復刻42.8mmと、2.9mm程広いのですが、見た感じはもっと広く感じます。

厚さは増しているものの、良い出来です。

手に取った状態。復刻、ずしりときます。本体のみでオリジナル55g、復刻90gと約1.6倍の重さです。

横から。この様に厚さはかなり違います。実測でオリジナル14.1mm、復刻17.9mmと3.8mmも厚いです。こう見ると復刻はかなり鈍重に見えます。

表示窓両サイド下部のオリジナルの特徴的な造形は復刻にはありませんが、これはこれで素直な造形です。

表示部です。窓内のデザインもかなりオリジナルに倣ったものになってます。特徴的なフォントは復刻の方は若干小さめです。時の円盤ははちゃんとジャンプアワー(毎正時ちょっと前にパシッと表示が切り替わり)します。

前にこちらでご紹介しましたデジタルなサイドビューも入れて。一番小ぶりです。ほんと最近の中国のメーカーのクオリティーとコストパフォーマンスの高さはすごいです。

最後にもう一度斜視を。カッコイイ。

以上、公言はしていないものの、非常によく出来たDIGITRENDの復刻モデルのご紹介でした。(2023.12.22.)

2023.12.23.追記・・・shigekin5君にこの時計に似合う黒いメタルブレスを頂きましたので、追記します。(shigekin5君ありがとう!)ということで、早速オリジナルベルトを外して装着した状態。

オールブラックでとてもいい感じです。

メタルブレスもかなり重いので、手に取るとトータルでかなりズシリときますが、シリコンベルトの時よりも腕に巻いた時のバランスが良いです。

シンプルな造形の本体にとても良く似合います。

バックル部はセンターで両方向に開く、装着しやすい構造です。ちょい長めなので、追ってコマ外しをしようと思います。

以上、非常に似合う黒いメタルブレスを装着したことの追記でした。

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