AMIDAのDIGITRENDという、1976年発売の手巻きの機械式のサイドビューメカデジです。ご覧の様に通常の方向には時刻表示はされておらず、下方に開けられた窓から覗き込む様に時刻を確認します。
下方から見た状態。時刻はこの様に窓の奥に数字で表示されます。3:15ですね。
このサイドビューで時刻を表示するしくみは機械の上で回転している円盤の数字の上にプリズムが配されており、そのプリズムを通して90度横から見える様になっています。
側面から。私が入手したのはもう20年以上も前で見慣れてしまっているのですが、久しぶりに出して見るとやはりカッコイイですね。
通常の正面から。まったくもって時計らしくない、ぬーもーっとした怪しい造形です。少し前にはこの黒モデルはウレタンのオリジナルベルトのついたデッドストックが多々ebay等に出回ってましたが、最近あまりみかけませんね。
背面。ムーブメントはシルバーの裏ケースごと後ろから圧入しているだけです。
カラバリです。黒のほかにシルバーと金モデルがあります。ベルトはどれもオリジナルではありません。
ほんとはシルバーモデルを最初に掲載したかったのですが、メッキが大分酷いことになってきてしまい、黒モデルからご紹介した次第です。
そのシルバーモデルです。入手時はもっと綺麗だったのですが、入手から二十数年経っていつのまにかこんな事になってしまいました。より程度の良いものを入手したいのですが、最近はだいぶ高価になってきてしまい、手を出せずにいます。
金モデル。シルバーモデルも最初はこのくらい綺麗でした。
バラした状態です。まずは裏蓋ごとムーブを取り出した状態。ケース裏面の手前側には数字表示部の窓の裏面印刷がされたプリズムが配されてます。また、円盤の数字はプリズムで反転されるので裏返しな状態の表示になっています。
裏蓋からムーブを出した状態。ムーブは黒いプラスチック製のケースに収まってました。
円盤はムーブからかなりはみ出してます。
ムーブ裏面。1石のチープな機械です。どうもメカデジ系はチープな作りの物が多いのですが、こういう時計こそしっかりしたムーブとしっかりしたステンムクのケースで作って欲しいものです。この時計にインスパイアされた時計が出たりしてますが(こちらとか)、どうもディティール過多でカッコワルイですね。
最後に斜視をもう一度。
以上、AMIDAのJUMP HOUR WATCHのDIGITRENDのご紹介でした。
2020.3.8. 追記・・・どうしても中味のプリズムを見てみたかったので、シルバーモデルをもう一度バラしてみました。ムーブメントも圧入だったし、裏面から見ても固定している部材が無かったので、プリズムも圧入してるだけだろなとは思っていたのですが、これまでどうやってもびくともしませんでした。しかし今回もう一度、ケース内側から窓の開口部方向にかなり力を入れてぐいっと押してみたら、出てきました。
なんと言いますか、サザエの蓋を取ってる感じですw
めでたく取り出したプリズム。底面には扇型の窓の印刷がされています。
ムーブメントに乗せた状態。実際ケースの中ではこんな配置になっていて、側面からこのプリズムを通して屈折して90度下の時刻の円盤が見える様になっています。
もう少し上からのカット。実際のプリズムの位置はもう少し左側です。
更に上から。この様に見える時刻表示が左右反転され側面から見える様になっています。
最後にバラしたムーブメントの集合写真。やっとプリズムも含めたこのカットが撮れました。
以上、プリズムを取り出したことの追記でした。
2022.12.27.追記・・・こちらにこのデジトレンドを3Dデータ化したことをアップしています。宜しければ併せてどうぞ。
2024.5.11.追記・・・AMIDAブランドの正式な再生と共に復刻されたデジトレンドをこちらにアップしています。とても良い出来です。