1976年発売のセイコーの液晶デジタル時計の0674-5000です。世界初の秒まで常時点灯を可能にした同セイコーの06LC(Cal.0614)(こちらでご紹介)や、その後継の06LCA(Cal.06249の血統を引き継いだ、シンプルながらもスクエアベースの非常に端正にまとまったデザインをしています。
このモデルには国内仕様の当モデルの0674-5000と、海外仕様の0674-5009の2種類があり、文字板のグラフィックとベルトが異なります。(ここでご紹介してます5000には5009のベルトを付けています。)
で、この時計は映画007のボンドウォッチとして国産で初めて採用された腕時計でもあり、「007 私を愛したスパイ」に登場しています。しかし他のセイコーのボンドウオッチとして採用されたモデル(デジボーグ等)と同様に、ジェームズボンドの腕に巻かれているのは海外仕様で、0674-5009の方になります。
機能的には時刻に加え曜日とAMPMが常時点灯される様になり、前面右のボタンを押すとこによりで月日年も表示できる様になりました。(左のボタンは照明用ライトの点灯です。)販売価格も40,000円と、かなり下がりました。
シンプルなデザインながら厚みはそこそこあります。側面のボタンは押すでなく、引いて修正モードに入ります。
背面。バッテリー蓋が鎮座しています。
バッテリーはSR43Wです。
ちなみに手前が国内向けの5000のオリジナルのベルトです。セイコーデジタルらしいデザインです。
腕に巻いた状態。このモデルも大分退色してきていますが、SEIKOロゴなどのダークイエロー色の印刷インクの耐光性が無かったからなのか、この色の印刷がほとんど消えかかっているものを多く見ます。
最後にもう一度斜視を。この両サイドの角のテーパー面の取り方、美しいです。
以上、ボンドウォッチでもある、セイコーの初期デジタル時計のご紹介でした。(2022.1.16.)
2022.1.22.追記・・・ボンドウオッチとしてこちらでご紹介しています。併せてどうぞ。