SICURA / MECHANICAL-DIGITAL

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シクラの70年代のメカデジ(機械式の時計で針の代わりに円盤を回転させて時刻表示をする時計)です。トノー型のケース上面に穴が多々空いており、上から日にち、分、時を表示しています。上の画像で29日の4時(10時)30分です。

日にち、分までは通常のメカデジ時計の様に数字が印刷された円盤が回転して表示しているのですが、時表示の円盤だけは数字ではなく6つの窓の下の1箇所だけがオレンジ色になる様な印刷がされており、そのオレンジの印刷部が回転して窓の位置を移動することにより、時を表示します。しかし、全周に12個の窓があれば分かりやすいのですが、ここはさすがにシクラでひねくれてて、下半分に6個しか窓がなく、1時と7時、2時と8時など窓が共用されており、現在が上段に刻印されている4時なのか、下段に刻印されている10時なのかは時刻を見る人の判断に委ねられています。

分の表示は15分置きにオレンジの印刷範囲が階段状に徐々に広がっており、遠目には時のオレンジのポジションと分のオレンジの面積で大雑把に時間が分かる様になっています。(実際は分はそのオレンジの面積だけではほぼ分かりませんが。)この時計をデザインした人は本当はオレンジのグラフィックだけで時刻表示をしたかった(分表示の数字は印刷したくなかった)んではないですかね?分の扇型の穴の縦方向の寸法をもう少し大きくし10分おきの6段の階段状の印刷にすればその段数で分の10の位を、その階段の左から右への伸び具合(移動量)で分の1の位を表示できるのではないかと思われます。(パテックの試作メカデジのコブラのドラムを平面の円盤に置き換える感じ?←マニアック過ぎて誰も分からんですね ^_^)

ケースはピカピカのクロームメッキがされていますので、周りがいろいろと反射します。近くにApple Watchを置くとこんな感じに映り込みます。(ので撮影に苦労します。)

手に取ると意外と小ぶりな時計です。ベルトはオリジナルではありません。

裏蓋はスクリューバックなのですが、肝心のSICURAのブランド表記が入れ忘れて後からあわてて入れたかの様な刻印で入っています。

最後にもう一度斜視を。マニアには鉄仮面などと呼ばれたりしてます。

以上、シクラのかなり珍しいメカデジのご紹介でした。

2020.1.25. 追記・・・裏蓋を開けてバラしてみましたのでアップします。(私もこの時計を入手してから初めて開けてみました。)まずは裏蓋を開けた状態。17石のムーブでした。21,600 A/h(= 6振動ですね。)と振動数の刻印もあります。パッキンのゴムはカチカチに硬化していたので、交換してあげようと思います。

ムーブを取り出したケース裏面。透明窓のパーツは1枚板状態で裏面全面に付いていました。

で、どうしても見てみたかった円盤部です。外周から日にちの円盤、時表示のオレンジの2箇所のマーカーの円盤、階段状にオレンジが印刷された分の円盤、です。まぁ、想定した通りではありますが、初めて見るとやはり「おぉ〜」となります。3つの円盤が面一になっているのも良いですね。

最後にバラしたケース、リューズ、裏蓋、ムーブメントの画像です。

以上、バラして円盤を見てみたことの追記でした。

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