RAGEN / SYNCHRONAR 2100 -REBIRTH-

JUMP HOUR

世界一カッコイイデジタル時計シンクローナですが、内蔵する充電池の寿命から現存するモデルでちゃんと動く個体はかなり少なく、私の所有するモデルも全て動かなくなってしまいました。海外ではモジュールまるごと新規に作成されている方もいるようですが、私はどうせモジュールまるごと入れ替えるのなら全く違うアプローチで、ということで最近市場に出回っている、クオーツ式のドラム回転メカデジのモジュールを入れて再生させてみました(上の画像が完成状態です。)ので、その様子をアップします。前のブログでも経過を何回かに分けてご紹介してましたが、ここで改めて非常に長くなりますが1ページにまとめてご紹介します。

まずはドラムメカデジを移植する前に充電池の入れ替えで普通に再生を試みてみました。いくつか所有するシンクローナのうち、どなたかがケースをむりやり開け、充電池を入れ替え再生させたモデル(入手時は再生されて動いていたものの、数年で動かなくなってしまったもの)を同様にケースサイドからカッターの刃で切れ目を入れ開けてみた状態です。交換されたバッテリーが鎮座しており、蓋の裏には接点となる金属板がむりやりボンドで付けられて、かなり粗い仕事で再生されてました。

電池を持ち上げると液漏れがすごいことになってました。リード線が敷かれており、その上に電池を置いて接点にしていました。大雑把な手段ですが、これなら綺麗にしてバッテリーを交換すればすぐ再生できそうです。

ということで、まずは掃除。下の基板とリード線の間に敷かれていたシートを取り出し、透明でぷるぷるしたレキサン(オリジナルのシンクローナには耐水圧の為にケース内部にこのレキサンが充填されてます。)をかき出します。こういう時は爪楊枝と綿棒にかぎりますね。

で、ほぼ掃除も終わり、同じ充電池を購入し通電を試みたのですが、、、LEDは点灯しませんでした。敷かれたリード線の先端を綺麗にしたり接点の付いた蓋を閉じたりいろいろ試みたのですが、ダメでした。うぅ。。。

バッテリーを使用せずに通電も試みましたがそれもだめです。何故でしょう。。

ということで、オリジナルの復活はだめそうだったので(あっさり諦める)、ならば別のLEDモジュール(BULOVAのサイドビューLEDとか)を入れての再生でもするか、としばらく放置していた矢先に出てきたのが、クオーツのドラム回転メカデジを搭載したFutureFunkという時計でした(下の画像左)。この時計、入手時はとてもカッコよく気に入っていたのですが、なんとそのデザインは現行他社製品Humbert DrozのHD4(下の右の画像)のデザインまるパクリという事実を知り、一気に興ざめしたモデルです。(前のブログでの紹介はこちら

しかし、そのデザインはダメではあるものの、モジュール自体は非常に良い出来なので、何の躊躇もなくバラシに入り、このモジュールのシンクローナへの移植に着手しました。(現在は同モジュールを使用した時計が海外通販やebay等で数千円で入手出来ますので、モジュールだけ入手ならばそちらを利用するのがオススメです。モジュールだけ購入できるのが一番ですが、現状見当たりませんでした。)

バラしたモジュールの拡大。ドラム1つ1つにモーターが直結しています。

移植先のシンクローナのケースの選択。シンクローナはあと何本か持ってますが永久保存状態に入っているので、改造に使用する筐体をこの中から決定。シンクローナは同じデザインでも個体により微妙に穴位置や切削具合が異なるので、ここで、どれにするか最終FIX。

で、ドラム回転モジュールを収める下ケースは3Dプリントでの作成を考え、モデリング開始。

側面のボタンはケースと一体の板バネ式で最初は検討していました。

で、モジュールは上下を削らないとベルトが付かないことが分かったので、モジュールのケースをバキバキカット。

一発目の3Dプリント出力のケースに収めた状態。(一番奥はシンクローナオリジナルのモジュールです。)かなり粗い出来ですが、ちゃんと収まってます。

窓部分は3Dプリントでは透明度的につらいので、アクリルの切削で作りました。

窓の色はシンクローナ同様、赤いものや、

蛍光イエローや、スモークグレー等も考えたのですが、やはり見やすさからも素直に透明に落ち着きました。

で、サイドのボタンは板バネ式だと折れが心配なのとボタンまわりのスキマが大きいので、独立したプッシュボタン方式に変更。

組むとこんな感じ。厚さを抑えつつ操作性を考えて大きめのボタンにしようとすると長丸なボタンデザインになります。

底面から見た状態。後に3Dプリントでなくインジェクションで量産できたあかつきにはこんなクリアな成型をしたいものです。

で、必要なパーツをSTL書き出しをし、DMMにデータ出し。プッシュボタンは予備用に倍の数つくりました。これで送料込みで3,615円(アクリル、Ultra Mode)で作れます。

1週間程で納品されたケースです。これが思いのほか非常に良い出来で驚きました。これまでDMMの3Dプリントは焼結タイプのざっくりしたナイロン出力しかしたことがなかったのですが、これは綺麗です。プリンターは3D SystemsのProJet3500HD Maxを使用している様ですが、アクリル樹脂のインクジェット積層タイプの3Dプリント出力、今更ながら見直しました。すごいです。しかも色は赤は不透明しかないとのことでしたが、完成品は肉厚が薄いのもあり、かなり透明クリアな感じでよかったです。

で、早速組み込んだ状態。非常にいい感じです。クリアランスは基本どこも0.2mmとってます。

シンクローナケース裏面に透明窓と3Dプリント製の上ケースを入れた状態。かなり精度良く収まってます。(と言いますか、かなりしつこくシンクローナのケースを採寸したからではありますが^ ^)

ケーシング完了な状態。ほぼ完璧です。素晴らしい!時計のケースとしては防水性はゼロですが^ ^

ステンのカバーに納め、ベルトを付けた状態。完璧です。どうしましょう!カッコ良すぎです!

腕に巻いた状態。カッコイイ!腕時計として機能するシンクローナは何年振りでしょう。実際は上の方でアップしたCGの様に側面の縦壁はかなりの量なのですが、腕にはめるとある程度腕に埋没し、そう目立ちません。とは言うものの、やはり側面は黒で出力した方が目立たずごまかせていいかもしれません。

正面から。シビれます。カッコイイ!

動いてる状態です。デモモードからの3:39→4:40。

 

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シンクローナはベルト自体はステンの上ケースに固定される為、腕に巻いても3Dプリントケース自体には力がかからないので、そう壊れることは無いかと思いますが、それでもやはり実用にはちょっと不安ではあります。

とりあえずこれで一旦完成ではありますが、次のプテップとしては全て金属外装化とバッテリー交換が可能で防水性を確保したケース設計、といったところでしょうか。そもそもシンクローナのデータ自体はあるので、シンクローナの顔をした上下割りの新規ケースを作った方が早く効率的な気もしますが・・・乞うご期待!ということで。

以上、大変長くなりましたが、再生シンクローナのお話でした。

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