ETERNA / QUARTZ ELECTRONIC

ANALOG

スイスの時計メーカー、エテルナの1970年代の初期クオーツ時計です。私はこれまでエテルナの時計はノーチェックだったのですが、今回そのデザインに惹かれ初めて入手しました。
1960年代後半から70年代の黎明期のエレキな時計(電磁テンプや、音叉、初期クォーツ時計等)にはその秒針やインデックスバーをジグザグなイナズマ形にしたり、原子核の様なスペーシーなマークや内部基板をイメージしたビジュアルを文字板に印刷したりする等、駆動方式が機械からエレキな手段になった事をそのデザインで表現したモデルが多々ありました。それらはそれらでとてもカッコ良く、このサイトでご紹介しています様に私もいろいろと所有しているのですが、「電子制御であることの表現手段」としてはそれらはとても直球勝負的なものでした。
しかし今回のこのエテルナの時計は(エテルナの考える本当のところは分かりませんが、私が思うに、多分)電子制御の表現として「モザイク」をモチーフとして使用しています。
文字板全体に小さい正方形のグリッドが組まれており、ドット絵、ピクセル化、ブロックノイズ等をイメージさせるモザイク処理風になっていて、腕に巻いて手首を回すとモザイクなパターンのハイライトが左右にアニメーションするかの様にキラキラと流れる様に光り、とてもテクノな感じ=エレクトリックな感じです。もしくは当時流行っていたカラーグラデーション文字板をピクセル化(モザイク処理化)した様でもあります。しかもジグザグに・・・エレキな時計の表現手段としてこんなことをしていた時計もあったのか!と今回初めて知り購入に至った次第です。

まずはインスタにアップしたモザイクの様子の動画からご覧下さい。

 

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・・・というように、ジグザグなハイライトが左右に動く様に光ります。分かりやすい様に強い光をあてていてかなりギラついた感じの動画ですが、実際の見えはここにアップしている画像の様にもうちょっと落ち着いた光り方です。

そのモザイクパターン文字板と共に、エッジの効いたクッション型のケースも大振りでカッコイイです。

文字板拡大。このくらいで見ると指紋をグリッドで仕切った様にも見えます。

さらに拡大。よく見ると角度の異なるミゾを掘った正方形のパーツを寄木細工の様に集積して作った、という感じではなく、同一平面上を正方形で仕切り、それぞれの範囲内で角度の異なる極細の凸形状を並べて作ったような作りになっており、その並べられた凸形状のそれぞれの角度の違いで遠目に正方形のパターンを認識できている様になっていました。その結果、単色の文字板なのにモザイクパターンの様に見えているのですが、各凸形状の角度もランダムでは単にバラバラなモザイクに見えてしまうので、動画の様な繋がったジグザグなモザイク(しかも左右にグラデのかかった)パターンに見える様にする為には、かなりの試行錯誤の上に出来上がった角度になっているのではないかと思われます。

横方向から。モザイクパターンのハイライト部の動きは時計を上下に振った時だけでなく光源の方向によっては左右に振った時にも同様に動きます。このモザイクパターンのアニメーション、1980年のYMOの武道館ライヴのステージデザインの様でもあります。

プラスチック風防はかなりの厚さがあります。

リューズにはエテルナの5つの丸のマークがあります。

背面はいたってシンプルです。角ケースなので、回転させることができませんので裏蓋の固定方法も特殊です。

正面から。あまり光が当たってないと文字板も大人しくなります。

腕に巻いた状態。大きめですね。

最後に斜視をもう一度。基本テレビスクリーン型のシンプルな時計です。

以上、エテルナのテクノな感じの初期クオーツ時計のご紹介でした。

2020.3.16. 追記・・・手にとって円を描く様にぐりんぐりん回すとモザイクのジグザグのハイライトが連続して横に流れる様に走ることを発見しました。インスタにアップした動画をどうぞ。(妙に生っぽい動画だったので白黒ですみません)

 

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で、考えるに、きっと下の画像の様に、ブラシで描いたジグザグにモザイク処理をかけ、その同一明度のグレーの箇所に同じ角度のスジスジの処理をし(その角度も暗いから明るいに応じて角度を徐々に変えていく様な角度)、結果時計を振ると上の様な見えになっているのですかね?

という気がしてきました。3D CADでざっくり作り試してみたいです。・・・以上、ぐりんぐりんしてみた動画の追記でした。

2020.10.5.追記・・・バッテリーが切れたので交換しようとしたのですが、結論から言いますとバッテリー交換まではたどり着けなかったのですが、特殊なケース構造が面白かったので、その途中の工程までを追記します。

まずは時計背面を見ても開きそうな裏蓋らしきものはなく、下の画像赤矢印部に小さい四角い穴があるだけです。この四角い穴からして、最初はセイコーの06LCの様に板バネで裏蓋を固定しているタイプかと思ったのですが、どうもそうではなさそうです。で、よく見るとリューズを通すケースの穴が丸穴でなく、上に抜けてるU字型の穴だったので、本体ケースを外カバーで覆っているケース構造(風防側から押して本体を押し出す構造)だということは分かりました。

で、この怪しい四角い穴をつっついたり中に見える部品らしきものをスライドさせようとしてもびくともせず、、、

試しにぐいっと強めに押してみたら、なんと、反対側の四角い穴からチンアナゴみたいなのがにょっと顔を出しましたw

さらににょーっと出てくるチンアナゴw ピンセットでつまんで引っ張ってみると、なんと、円弧を描いてずりずり出てきましたw チンアナゴと言うよりは最初の驚き的にはエイリアンのチェストバスターがお腹を食い破って出てきた風でもありました。

で、引き抜いてみたら、こんな状態でした。なんか、ビチビチ動いていたらキモイ感じのパーツです。

反対側も同様にこのパーツを引き出し、風防側から押したら本体ケースが簡単に外せました。
で、このケースの固定方法ですが、下の画像の様に両方のケースに位置をビシッと合わせた同じ円弧状のミゾが彫ってあり、本体ケースを収めた後、両方のケースのミゾによりできたトンネルにこのチンアナゴを挿入することでケースが固定されるという、非常に特殊なケース構造でした。単純だけど壊れにくく着脱も容易でドライバー等も不要という、素晴らしい構造ですね。(しかし、枠側のケースにこの円弧状のミゾを掘るのは機械加工的に非常にやりにくそうです。)

で、めでたく風防を外し、パッキンを外し、針も全て抜いた状態。外枠のカバーから本体ケースが外せたところで、「この後、どうやってリューズを抜き、ムーブメントを取り出しバッテリーまで到達できるのか?」が分からず、もしかしたら文字板は圧入しているだけで、文字板が外せれば何か手がかりがあるかも?と思ったのですが、、、

文字板はムーブメントにしっかり固定されている様で、外すことはできませんでした。下の画像位、ムーブメントごと持ち上がりはするのですが、、、文字板は外れませんでした。こうなるとリューズが抜けない事には先に進めません。

で、本体ケースの文字板の外周の4辺をよくよく見てみると、文字板を外すべく円弧状のザグリが下記矢印部にあるのですが、緑矢印部のみ違った形でザグれてます。

逆さですみませんが拡大です。ザグリの奥には穴の様なのも見えます。ここから細いピン等を挿入し、オシドリを押すことに相当する何かしらの仕掛けがありそうですが、軽く色々試してみたのですが、なんとも動きませんでした。きっとここで何かしらの作業をするとリューズが抜けそうなのですが、これ以上適当にいじって壊すのも怖いので、作業はここまでとしました。

別途、今オーバーホールに出している時計がもうすぐ仕上がってくるはずですので、それの受け取り時にこの時計を持って行って、その時にこの続きをお任せしたいと思います。毎度面倒な時計をお願いしてしまい、申し訳ありません、Eさん。。また進捗ありましたらここに追記します。
以上、特殊なケース構造のご紹介でした。

2020.10.30.追記・・・先日、アンティークウォッチショップのEさんにバッテリー交換をして頂きました。結果から言いますと、やはり上の画像緑矢印部分の隙間から見える奥の方にある板を押しがらリューズを引けばリューズは抜ける構造でした。私も同様の事はしていたのですが、押す力が弱かったようで、もっと勇気を持って強く押せば抜けた様です。下は無事抜けた状態。

ムーブの拡大。あまりみかけないクオーツムーブです。こういった構造の時計では押しどりにあたる物がなく、リューズをぐいっと抜くとリューズの軸が途中で分割されてリューズが抜ける構造のもある様です。(web検索すると、これとほぼ同じ時計でそういった構造のものもある様です。)

無事バッテリー交換も終わって再び動き出したモザイクキラキラ時計。カッコイイ。

以上、無事バッテリー交換ができたことの追記でした。

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