シチズンの1973年発売の自動巻のクロノグラフ、チャレンジタイマーです。(シチズンのキセキでの紹介ページはこちら)クロノグラフ用のプッシュボタンがツノの様に上にあり、海外ではBullHeadと呼ばれていたりもします。このモデルは文字板のグラフィックやケースデザインの違いでかなりのバリエーションが存在するのですが、このデザインのモデルが一番真っ当にまとまっているかと思われます。
丸々とした小ぶりなケースでかわいいデザインです。センターのオレンジの針はクロノ用の針で通常は動いていません。3時位置の目はクロノの30分積算計、9時位置の目はクロノの12時間積算計なので通常の秒針はありません。
6時位置の一見クロノの目風な印刷による黒丸内には曜日と日にちの窓が縦に配されています。
この時計、曜日合わせがかなり特殊で、リューズを1段引いた状態でクロノの右のプッシュボタンの押すと曜日を進ませる事ができます。
クロノのプッシュボタンは結構突出しています。
スクリューバックの背面。
裏蓋を開けた状態。機械は23石でクロノはフライバック機能も備えます。
当時の1枚ペラのカタログと。カタログのモデルのプッシュボタンはかなり埋め込まれちゃってます。と言いますか、当初はこのくらいの突出量の予定だったけど、操作性上、量産品位突出させることになったのですかね?
ついでに、以下は昔のホームページにアップした1999年の記事からの転載です。
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買ったのは約10年ほど前、上野の某時計屋でなんですが、(アンティークウォッチショプではありません)以下、当時の会話より
私「あの~、このシチズンのクロノが欲しいんですが・・・」
店主「あ~、それね~、ちょっと高いんだけど」
私(おそるおそる)「お、おいくらですか?」
店主「う~ん、1万5千円になっちゃうんだけど」
私「え゛!?」
・・・10年前とはいえ、平和でした。
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1999年の10年前ということは1989年、なんともう32年前にこの時計を入手していたのですね。しかもデッドストックを15,000円で。という事はもう30年以上もオーバーホールもされずに私の机の中にいることになります。。まぁ、所有する国産クロノはほとんどそうですが、たまにはオーバーホールに出してあげないとですね。
最後に前のブログにアップした画像を2枚ほど。
うーん、、、前に撮影した方が綺麗に撮影できてますね。。。今回はどれもイマイチしゃきっと撮影できませんでした。。
以上、シチズンのツノの生えたクロノグラフのご紹介でした。(2021.1.1.)
2021.11.14.追記・・・今年7月位にインスタにアップした画像ですが、こちらにアップするのを忘れていたので貼っておきます。シチズンから発売された復刻版(下の画像右)とオリジナルと並べてみた画像です。今なら現物を並べて比較できるでしょうね。
6時位置の目をちゃんとクロノの目にしたことは非常に良いと思いますし、ケースその他ディティールもよく出来ていると思いますが・・・復刻版はプッシュボタンの太い部分の長さが短く、その分、中の細い部分が見え、ぱっと見はBullHeadなツノと言うよりは垂れ耳猫のスコティッシュフォールドの様です。(それはそれでまぁかわいいのですが、ボタンのストローク長とケースの穴の掘れ具合の限界からくる止むを得ない結果ですかね?)ついでに今年当サイトのWHAT’S NEWのページに最初にアップした私の年賀状。ちょうど牛年にこの時計の復刻、狙ってたのですかね?
で、それよりも何故にタキメーターをやめてしまったのでしょう??分の1/5秒きざみの指標の印刷もやめてしまったことと相まって(もしもクロノの秒針が1秒運針ならば正しい修正ですが)、密度感が無くなってしまっています。丸くて小ぶりなケースにぎゅっと詰まった密度感のある文字板が良いのに・・・と、ここまで書いて別注モデルなどを見ていたらジャーナルスタンダードやレッドモンキーのモデルはちゃんとタキメーター印刷してるじゃないですか!?別注だけでなくシチズンのオリジナルでもタキメーターにしておいて欲しかったです・・・と、気になるところは多々ありますが、これまでシチズンが幾度となく繰り返して来たツノモデルのリメイクよりは一番まともかと思いますし、手頃な価格なのでお勧めな時計です。・・・以上、新旧比較画像の追記でした。