ストラトスゼロを見てきた件

先日、幕張メッセで行われていたオートモビルカウンシル2025でストラトス・ゼロを見てきましたので、その他の車達の画像も含めざっとご紹介します。

まずはストラトス・ゼロから。マルチェロ・ガンディーニデザインの最高傑作、1970年のトリノショーデビューの自走可能なコンセプトモデルです。そもそもこのモデルが今回日本に来たのは奈良でのコンコルソ・デレガンツァ・ジャパン2025への出展の為だったのですが、このストラトスゼロのオーナーのはからいで急遽今回のオートモビルカウンシルの方にも出展することが決まった様です。ので、私が知ったのもオートモビルカウンシル最終日の前日の夜で、急遽最終日に見に行った次第です。

このクサビ型の攻めたデザイン、シンプルでありながら稜線の走らせ方とか、面構成とか、素晴らしい造形です。車高は840mm(33インチ=838.2mmとの情報もあります。)しかありません。会場では、自分がこの形をモデリングするとしたらどういった手順で作っていくかをずーっと考えながら見ていたのですが、、、これはかなーり難しいです。特に前輪ホイールアーチ上面のあたりとか。web上では自作の3Dデータを販売してる方が多々いますが、どれも微妙なR面とか再現しきれてないですね。

くの字にばっさり切ったリヤの造形、その外周に電球を並べたテールランプも痺れます。上面のシルバー色のエンジンフードはサイドビューのシルエットだけでなく、上から見ても「クサビ」をシンボリックに見せてる大胆な造形ですごいです。

後輪の上を少し隠すホイールアーチはのちにカウンタックに引き継がれてます。ボディーはFRP製とのことですが、このシームレスな外装はどうやって組んでるんでしょう?サイドのセンターの折れ目から下はかなり本体側に回り込んでますし。。折れ目のあたりの中味は空洞で普通に一体化したカバーを上から落とし込んで組んでるんでしょうかね??もしくは折れ目で上下2パーツ化したFRPカバーをシャーシに上下からサンドイッチして固定した後に、そのままの状態で上下カバーを接着、継ぎ目をパテ埋め、サフ、塗装?とか??ワンオフならそれもあり?

キャノピー(と言うのか?)とエンジンフードを開けた状態。フロントガラス(ガラスなのか??)は微妙にスモークががってます。また雨が降ると後付けのワイパーを装着できる様です。(奈良での走行時に付いてました。)

キャノピーを開けるにはボンネットのランチア丸いのエンブレムを押すと上下にバコっと割れて落ち込んでつまみ状態になり、それをつまんで右に回すとラッチが外れて開きます。(YouTubeのこちらの当時の映像で開ける様子ご覧いただけます。動画ではハンドルを手で起こしてますが、現在はオープンと同時にリンクして自動で起き上がります。)エントリー方法としてはラバーの貼られたボンネットを踏んづけて入る、のが当初の想定だったかと思うのですが、現状はそのラバーの劣化を防ぐ為、脇の方からアクロバティックに入る様です。

エンジンはランチア製縦置き1.6L V型4気筒SOHCエンジン。YouTube等を見るとかなりワイルドなエンジン音です。グランドピアノの様に開けられた三角形のエンジンフードはなんと鉄製でかなり重いとのこと。

フロントに一直線にレイアウトされたヘッドライトはウインカーも兼ねていて、シーケンシャルな点滅をします。もちろんLEDではなく電球で、ネロンガ(初代ウルトラマンの怪獣)のツノの様な電球のシーケンシャルな点滅は1970年当時からの仕様です。(YouTubeのこちらでその様子ご覧いただけます。)

実車を見ると色々と発見があります。このサイドウィンドウの前には金田のバイクの様な三角のバックミラーがありました。おそらく後方はほとんど見えないでしょうが、後方視界は今ならリヤカメラの搭載でどうにでもなりますので、さほど問題ではないですかね。ちなみに1988年のマイケルジャクソンの映画「ムーンウォーカー」にも登場してるのですが、それはフィアットのX1/9をベースにしたレプリカの様ですね。

お約束でこんなカットも。このホットウィールのゼロは今年2月に発売されたものの様で、実車と見比べてもかなり正確なプロポーションかと思います。

と言う訳で、これらの画像は撮影した画像のほんの一部で、各部のクローズアップ等、ものすごい枚数の写真を撮ってきました。こんなに車を撮影したのはアヴェンタドールの日本上陸1号機を広尾のランボルギーニのショールームに展示初日に撮影に行った時以来ですw ・・・しかし、生きてるうちにこのストラトスゼロを日本で見られる機会が来るとは・・・しかも会場では量産ランチアストラトスのアリタリアカラーのラリー仕様のものも同時に見れるなんて、2度とこんな機会は来ない事でしょう。また日本で見られるかは、今回の日本での人気ぶりを見たオーナーの方の今後のご好意に期待、といったところでしょうか。

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・・・以下、ざっくりその他の車もアップします。

まずはストラトス。やはりこのカラーリングが一番ですねストラトスは。

小ぶりでカッコイイ。

ジウジアーロな車をいくつか。デロリアン。

助手席にもダミーのハンドルのあるアズテック。

この側面のディティールに当時痺れました。

コロナ禍でジュネーブショーが中止になり実車展示の機会を失い、今回初リアル展示となったバンディーニ・ドーラ。艶消しなシルバーが良いです。この塗装でストラトスゼロ塗りたい。

マセラティーメラク。昔、池沢さとしさんも乗っていましたね。

アッソ。ボンネットにジウジアーロのサインがあります。

ボディーサイドのルーバーが強烈なフェラーリテスタロッサ。

かなり幅広な車です。このリヤビューはテレビゲームのアウトランを思い出させます。

ルーバー拡大。

先端はかなり丸いです。走行中何かに引っかからない様にする為の配慮でしょうね。

BB512。白いのが新鮮。

308GTB。この車は黄色イメージが強いです。

ディノ。伸びやかで美しいです。

フェラーリは多々あるのにランボルギーニがないなぁと思ったらありました、カウンタック。

しかし、かなり小さいw お子様が乗って記念撮影してました。ちゃんとシザースドアでした。

ロータスヨーロッパ。

ジネッタG12。ムチムチしててかわいい。

タミヤブースには6輪タイレルP34。

国産も何枚かアップします。いずず117クーペ。これもジウジアーロ。

何を怒ってるのでしょうw オートボットが怒りながら車にトランスフォームしたらこんなになっちゃった、みたいな。

ヨタ8。かわいい。こんなにボンネット長かったでしたっけ?

どこかのショップに置かれていたモトコンポ。

ホンダは歴代のプレリュードを展示してて、

最新のプレリュードも展示してましたが、、、全くもってこの会場内では普通の乗用車ですね。他にマツダはデザインスケッチ等を展示したデザインに特化した展示をしてましたが、、、これもジウジアーロやガンディーニ、その他往年のマエストロの名車が多々展示されている会場で勇気あるなと思いましたw

最後、会場はこんな感じでした。手前はグッズ販売のエリアです。(アンティークウオッチショップのケアーズさんも出店してました。)いわゆる最近のモーターショーの様なきらびやかなブースや派手な音楽などのない、静かな会場でとても良かったです。午後には小野リサさんのライブもあり、心地よいボサノバが会場に流れていました。

トータル4時間程いた会場で撮影した画像は350枚を超え、昔スーパーカー小僧だった自分に還った感じでしたw ・・・以上、オートモビルカウンシルでのストラトスゼロとその他の車の画像のご紹介でした。(2025.04.15)

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