MONDIAの70年代の自動巻きの時計のtop secondです。上の画像のgifアニメの様に6時位置にある丸い小窓の中が赤くなったり黒くなったりピコンピコン点滅しています。一見LEDが点滅している様に見えるのですが、機械式の時計なので、電池やLEDを搭載している訳ではなく、機械仕掛けで赤く点滅する様に見せています。
本当はその機械の仕組みを撮影し、画像をアップしたいところですが、ムーブメントを出し、針を全部抜き、文字板を外すという、結構な手間なので、すみませんが、こちらの動画をご覧頂ければと思います。(テクノスのカイザーシグナルの動画ですが、同じムーブメントです。)仕組みとしては小窓の下に先端を赤く塗られた竹とんぼの羽根の様な形の歯車があり、それが回転して小窓からその赤い部分が1秒ごとに顔を出したり消えたりして、あたかも点滅しているかの様に見せています。
実際に動いている動画はこちらです。
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「機械仕掛けで点滅する小窓」という一発ネタだけでなく、トノー型のケースデザイン、インデックスバー等のディティールもいい形しています。
デッドストック状態での入手ですので、ベルトもオリジナルで綺麗です。
尾錠にはMONDIAのマークが入っています。
だいぶ劣化してきていますが、ベルト背面。MONDIAのシルバーの印刷(箔押し?)があります。
シンプルな裏蓋。傷防止の青いフィルムが残っています。
裏蓋を開けた状態。ムーブメントは25石でした。
外箱です。
MONDIAのロゴ表記の下にはZENITHの表記もあります。MONDIAは1969年にZENITHとMOVADOと合併しMondia-Zenith-Movado holding companyとなっており、この時計はその頃の製品なのでこの様な表記がされているかのかと思われます。
蓋を開けた状態。箱の底面がテーパーになっていて時計本体がちょっと浮いた状態になっていますので、この箱はこの時計専用ではなく、MONDIAの汎用の箱かと思われます。
箱の左右幅ぎりぎりに収まってます。
腕に巻いた状態。ベルトはナイロンベルトに交換しています。
腕に巻いた状態もう一枚。腕でずっとピコンピコンしてます。
最後に同ムーブを積んだテクノスのカイザーシグナルとドラゴンシグナルとの動画です。点滅のタイミングも奇跡的に3本ほぼ揃ってます。
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70年代初期、1秒ごとに点滅するLEDを文字板に配したセイコーのクオーツアナログ時計(こちら)等もありましたが、この時計は機械式ながらそういったエレキな時計に擬態し、エレキ時計黎明期の流れに便乗したかの様な、もしくはこんなことぐらい機械仕掛けだけでもできるわ、と誇示してるかの様な時計です。そもそも、この小窓の点滅には時計としての機能的な意味は特に無いのではありますが。(秒針のない時計だったらちゃんと稼働しているということを一目で解らせる為の視覚的な機能と言えなくもないですが。)以上、MONDIAのピコンピコン時計のご紹介でした。