MORTIMAのおそらく70年代のものと思われる、文字板中央に照明用のライトのある、手巻きの機械式の時計です。ずっと探していたのですが、程度が良くライトも生きているのがなかなか無く、今回かなり程度も良く、照明も生きているのを格安で入手することができましたのでアップします。
で、早速リューズを押し込むと中央のライト(ムギ球)がピカーっと光ってくれました。カッコイイ。
暗闇だと実際はこの位ビカーッと光って見え、かなり眩しいです。
中央にライト、右に時刻表示、で文字板左は特に機能は無くMORTIMAのロゴと機械式なのにエレキな時計なのだ、ということを象徴する赤いイナズママークバッジがどーんと鎮座しています。(内部的にはこのあたりにバッテリーが入ってます。)カラバリもいくつかあるモデルですが、この左側に温度計を装備しているモデルもあります。
正面から。実はこの時計、入手時は風防がかなり曇ってて、バラシて研磨してやっとここまで文字板がはっきり見える様になったのでした。
で、こちらの画像が手元に届いたままの状態。ケースはかなり綺麗なのに、風防だけがかなりの曇り、というか細かいスリキズだらけな状態です。どうしてこんな状態になってしまったのでしょう?
で、とりあえずケースをマスキングし風防をシャコシャコ磨いたのですが、表面だけでなく、裏面もかなり曇っている様でしたので、面倒ですがバラシて裏面も磨くことにしました。
裏蓋はこんなです。側面からガワアケでパコッと開けると・・・
こんな状態でした。うわー、こんなでバラして元に戻せるのでしょうか。。。
かなり劣化した透明な樹脂のケースに17石の機械とLR44のバッテリーが収まってます。バネは極細な針金の上に乗ってるだけです。そもそも手巻きの機械を放り込んでいるだけっぽいのに、どうしてリューズを押すと光るというメカが入っているのでしょう???
2度と戻せない可能性が非常に高いのですが、、、意を決してバラシました。恐る恐るリューズを抜くと後はケースにプラスチックのモジュールごと圧入してただけなので、意外とバラすのは簡単でした。
文字板拡大。外観に見えない部分はかなり粉を吹いたような感じになってました。
で、風防裏面も耐水ペーパーでシャコシャコ磨き、仕上げにこれらで磨きました。(かなり磨いたはずなのですが、組んでみたらかなりまだ傷が残ってました。)
で、謎だったリューズを押すとムギ球が光る仕組みですが、かなり強引な手段で光ってました。下図、リューズを押すと(左の青矢印)、「機械式のモジュールごと」右に押され、中央の円筒部を押し(中央青矢印)、そこに接している接点となる板バネが押され、右上の拡大の板バネの先端がバッテリー側面に触れて通電して光る、という仕組みでした。電池トップ面は裏蓋の裏面に接し、裏蓋から画像中央上のバネを介してムギ球に通電する様になっていました。いやー、力技バンザイって感じですね。移動量はほんの少しですが、時計のモジュールごと押されて右に動くので、リューズを押すと当然文字板上の長針、短針も微妙に右に動きます。
で、再び組み直して最初の画像状態、となりました。スッキリー。
最後に前日に届いたlipのクオーツ時計と。エレキビリビリなツーショット。どちらもカッコイイです。
以上、MORTIMAの照明付き機械式時計のご紹介でした。(2019.10.8.)