GILBERT社による007ボンドウオッチです。007のロゴを使っていたりなど、おそらくオフィシャルなお子様向けの時計かと思われます。製造は本体の表記から1965年と思われ、ジェームズボンドはショーンコネリーで、サンダーボール作戦が上映された年でもあります。(ボンドウォッチと言ってもこの形状の時計をジェームズボンドが劇中で使用していた訳ではありません。)
左右幅は実測61mmと、左右に大きく張り出した巨大な本体です。ベルトの長さはぎりぎり大人の手に巻ける長さでした。
手にとった状態。時計自体は手巻きの機械式で、リューズが結構突出しています。
で、この巨大な本体にはスパイ時計ならではの機能が格納されており、
本体左側上下に出ているつまみを引き差すとこの様な状態になり、
出てきたレンズをこの様に起こすと望遠鏡になる機能を持っています。
レンズの位置を前後させてピントを合わせます。
覗いた状態。向こうのレンズには十字が切ってあります。
昔撮影した、遠くを見た状態の画像。ブラインド越しのマンションがそこそこちゃんと見えてますが、ほとんど拡大されていません。
文字板もよく見るとかなり特殊でカッコイイです。この部分だけで普通の時計を作ってもいけそうです。時表示は丸穴の開いた円盤を回転させて表示しており、外周にはワールドタイム機能のあるリングがあります。
007ロゴ部拡大。このロゴ部の上に大きくGILBERT表記のあるものや、ワールドタイムのリングが赤いものなど、いくつかバリエーションがある様です。
当時の広告と。$15だった様です。右のBRONCOと書かれた時計も気になります。同社からはGIジョーの時計やバットマンの時計なども発売されています。
腕に巻いた状態。デカイです。大人の手でこれですから、お子様の手だとかなりの巨大さかと思われます。
スコープを出した状態。カッコイイ。
背面です。ここに1965の表記があります。ケースは前後ともプラスチック製です。
開けてみました。スコープは上カバー、下カバーそれぞれに格納されてました。
ムーブメント拡大。安価な1石の機械です。
さらにばらした状態。上下カバーのビスでの固定以外は全て乗っているだけでした。
パッケージです。このブリスターパックのケースは汎用のもので、オリジナルはちゃんとした透明プラスチック製のケースがありました。
最後に全体像を。しかしこのプロポーション、なんか最近見たなぁと思ったら、、、
マジンガーZの時計(こちらでご紹介)でした。マジンガーZの時計も巨大でしたが、こちらはさらに1回り巨大です。
以上、GILBERT社の巨大なボンドウォッチのご紹介でした。(2022.1.26.)